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最盛期を迎える、 ぶどう ・ 梨 ・ 柿 の暑さ対策
春の寒さは異常だった。 4月の後半になっても底冷えのする寒さだった。 もう花が咲いているというのに雪である。 雪にならなくても降った雨が冷えて低温障害になった。 静岡のお茶の収量は例年よりも問題にならないくらい落ちてしまった。 お茶だけではなく永年樹は大きな被害になった。
その後、天気は持ち直したが、今後は暑さである。 すでに海水温は上昇してしまっている。 涼しい夏は期待できない。
太陽熱が海面に反射して高気圧を発生させる。
海水温が高いほど高気圧は発生しやすいのである。
これから果樹が最盛期に入る。 ぶどう・梨・柿・早生みかん・りんごが次々に収穫期に入る。 春の低温で収量は期待できる状況ではないと思う。 そうすると、せめて残った果実はすべて秀品にしたいと思うのである。
ところが問題が残る。 夜温である。
これが下がらないと色が来ない。
色づきが悪ければ商品にならない。 色が来るまで待たざるを得なくなる。 そうすると果実が肥大しすぎて規格外になってしまう。
色づきの問題を解決する
色づきは寒暖の差が激しいほど、 きれいな色になる。
標高の高いところで品のいいものが収穫できる理由である。
そうすると平地は不利ということになる。 色づきは平地ほど気を使う必要がある。
対策
陽が沈みかけた夕方の葉面散布である。
これは光合成を目的にしていない。
夜温を少しでも下げる工夫である。
夜の温度が30℃以下にならない熱帯夜が続いたら是非、やってほしいのである。
玄米アミノ酸
の希釈倍率は3000倍でいい。
夜温を下げるのが目的だから濃度は薄くてもいいのである。
色づきが解決すると少し肩の荷がおりたような感じになる。 だが、まだ安心はできない。
糖度
暑い日が続くと糖はのりにくい。
朝晩は冷えて霧が立ち込めるような気候がいいのである。 朝露を葉の裏から吸収して、太陽が上がると光合成をして栄養をつくる。 これが理想的である。 自然の気候がそのように働いてくれないとしたら、人工的に作り出すしかない。
熱帯夜が続いたら、朝、暗いうちに出かけて陽が出る前に葉面散布をする。
口で言うのは簡単だが大変な仕事である。 果樹は年に一度しか収穫できない。 この次はないのである。 生活の全てがかかっている。 だとしたらやるしかないのである。
一年中やれというのではない。 色づく頃を狙って2回ぐらいやる。
色づくというのは酸味が甘味に変わる節目になるのである。 そこを狙う。
肥料は要注意
色が来ないからといって肥料を与える。 これは逆効果以外の何ものでもない。
・ 色はますます来なくなる。
・ 果実は肥大する。
・ 果肉はしまりがなくなる。
・ 糖はのらなくなる。
・ 味は大味でぼける。
液肥も固形質もどちらも同じである。
色が来ないのは肥料が原因ではないからである。 こういう失敗は気がつかないうちにやりそうなのである。 指導員に言われた、普及員に言われた。 「 それならやってみるか。 」 となってしまう。
肥料が切れたかなと思った時は
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を土の上にふる。 この程度にした方がいい。
永年樹の果樹はその時だけ活動しているわけではない。 野菜とは根本的に実をつける仕組みが違っている。
果樹は一年を通して実をつけるのである。
秋に葉を落として、冬を感じ、春になると暖かさを感じて新芽を出し、花を咲かせる。 受粉をして実をつけ肥大させる。 光合成をして養分を蓄える。 そして寒暖の差を感じて、色をつけ、糖をのせる。
肥料をやるとしたら葉を落とした後しかないのである。
暑さ対策に戻ろう。
水やり
暑さ対策は水を効率的に使うのが有効であることは話をした。 その時に
ノズル
に注意することは言うまでもない。
水は表面積である。 粒子が粗いほど効果は薄い。
細かいほど表面積は大きくなる。 少量で効果を出せるということである。
風
風を通して空気の流れを良くする。 Y果栽培のように密植をしている畑は特に注意が必要である。 収穫しやすい、作業しやすい、若木の樹勢を生かせるという理由で普及している。 樹と樹の間が狭いのが特徴である。 どうしても風の通りは悪くなる。
風の通りが悪くなると温度は2℃〜3℃も違ってくる。
蒸される状態になる。 暖気は軽くて下から上に上昇する性質を持っている。 質のいい物が取れるはずの樹の上部が最も暖かくなってしまうのである。
風の通りを考えて、 隙間を空けるぐらいの勇気が必要になる。
果樹は最終段階に入っているので根の方はやる事がない。 来年のことを考えて
栽培日記
は取ってほしい。 花が咲いた日、受粉をした日、果実になった日、肥大をした日、色が来た日、収穫をした日など、大雑把でもいい。 これを数年、積み重ねると気候条件の変化が読み取れるようになる。 そうすると早目に対策が立てられるようになってくる。
すでに米の美味い地域は青森から北海道になりつつある。 新潟でももう暖かくなりすぎているのである。
果樹は米よりも、 はるかに気象条件に敏感である。
気候の変化をつかめずして、品質の良い果樹はできない。
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